大腸がん

大腸がんについて

大腸カメラ大腸がんは日本で一番患者数が多いがんであり、増加の一途をたどっています。早期の段階では無症状のことが多く、進行すると血便や便通異常などが生じます。
内視鏡治療が発達しており、早期の段階であれば内視鏡で切除することが可能です。
40代以降では大腸がんを発症しやすくなるため、定期的に大腸カメラ検査をうけることは予防の観点からも重要です。

大腸がんの原因

大腸ポリープが悪性化して大腸がんになる経路が知られています。そのため、大腸ポリープのうちに内視鏡で切除することが大切です。
リスク因子としては、生活習慣や食生活があげられ、特に食事の欧米化は大きな要因だと考えられています。高脂肪食、食物繊維の少ない食事、飲酒や喫煙も大腸がんのリスクを高めます。遺伝的な要因もあるとされ、血縁に大腸がんの方がいる方は特に注意が必要です。

大腸ポリープについて

大腸がんの症状

大腸ポリープや大腸がんは発症初期では自覚症状が乏しく、症状による発見は困難です。進行して病変が大きくなり、出血や便の通過障害が生じて、ようやく気付かれることも多いです。症状としては腹痛血便、便が細くなる、下痢便秘などの便通異常があります。

大腸がんの検査

便潜血検査

便中に血液が混ざっていないかをチェックする検査です。大腸がん検診で行われている検査です。大腸がんは大腸の粘膜から出っ張っているため、便が通過したり、腸が動いたりすることでこすれ、出血する場合があります。
大腸カメラ検査に比べ非常に簡便な方法ですが、精度はそこまで高くありません。進行がんであっても70%程度、早期がんでは30%程度の検出率です。つまり、早期がんの7割、進行がんも3割は気づけないで放置してしまうことになります。

便潜血陽性について

大腸カメラ検査

大腸カメラ検査は内視鏡を肛門から挿入し、大腸と小腸の一部を観察する検査です。カメラを通して、大腸粘膜の状態をリアルタイムで観察します。直接観察できるため、大腸粘膜の細かい変化にも気づくことが可能で、早期の大腸がんも見つけることができます。
また当院では、検査中に大腸ポリープや大腸がんを発見した場合、その場で切除し、治療も一緒におこなうことが可能です。また、疑わしい病変を見つけた場合は、組織を採取し病理検査をおこないます。

大腸カメラについて

大腸がんの治療

大腸がんは初期の段階であれば、内視鏡による治療が可能です。しかし、進行してしまうと、手術による外科切除や、抗癌剤を使用した化学療法などが必要になります。
内視鏡治療であれば切除後は治療前と同じ生活が可能ですが、手術の場合は、場所によっては人工肛門が必要になることや、術後に腸が癒着してしまい腸閉塞などが合併することがあります。内視鏡治療とその他の治療では身体にかかる負担や、治療後の生活が大きく異なります。
定期的に大腸カメラ検査を行い、ポリープやがんを早期に発見し、内視鏡で治療できるうちに治療してしまうことが重要です。